KEETSジビエレザープロジェクト

HOME | KEETSジビエレザープロジェクト

KEETSジビエレザープロジェクト

KEETS Gibier Leather Project

KEETSでは、やむを得ず捕獲駆除されたエゾシカやヒグマなど野生鳥獣の尊厳ある生命を一頭でも一部でも無駄にしたくないという想いから、洗練された皮革製品に転生させる「KEETSジビエレザープロジェクト」に取り組んでいます。

【エゾシカレザー】【ヒグマレザー】製品はオーダー不可、スポット商品となります。
予約が可能な場合があります。お気軽にお問い合わせください。

エゾシカ

【エゾシカレザー】ループキーホルダー

【エゾシカレザー】スマートキーケース

【エゾシカレザー】名刺入れ

【エゾシカレザー】長財布

ヒグマ

準備中

準備中

準備中

エゾシカとは

北海道内では縄文時代から生息が確認されているエゾシカは、ニホンジカの亜種の中で最大の種であり、肉はもちろん、骨や角、皮なども古来の人間にとって有用な資源でした。
明治以前、エゾシカやヒグマ、エゾオオカミ、アイヌの人々は絶妙なバランスの中で共存していました。
「北海道」と命名され開拓が進んだ明治初期、肉や毛皮を目的とした乱獲や豪雪により、エゾシカは一度絶滅寸前にまで追い込まれました。

その後エゾシカの保護政策がとられ、天敵のエゾオオカミを絶滅させたこと、開拓により草地が増えて餌が安定したこと等により生息数は増加の一途をたどってきました。

エゾシカは繁殖力と生存力が大変高く、人為的な捕獲がない場合は年率15〜20%程度の自然増加が見込まれます(1)
現在の推定生息数は70万頭以上まで増加し(2)、捕獲駆除数が増加分に対して追いついていない現状が垣間見えます。

(1)宇野裕之.鳥獣害を知って防ごう
(2)北海道環境生活部自然環境局野生動物対策課

エゾシカによる被害

乳牛や肉牛をはじめとした家畜の飼育に必要な牧草、水稲や農作物の食害が主な農業被害です。またトドマツの剥皮食害も林業において甚大な被害をもたらしています。
その農林被害額は令和4年度において48億円以上(3)となり、近年はさらに増加傾向にあります。
こうした被害への対策として個体数を減らしていくには、自然増加を上回る計画的な捕獲駆除が必要となります。
令和5年度において、捕獲数は15.7万頭に達しました(3)

(3)北海道環境生活部自然環境局野生動物対策課

ヒグマとは

日本国内において最大の陸上生物。
遺跡からヒグマの骨や毛皮加工品の痕跡が発見されていることから、エゾシカ同様縄文時代から生息し、人間と共生していたことが推定されます。
現在においても北海道の全域に生息しています。
アイヌの人々にとってはその偉大さから山の神とされ、里に降りてきたヒグマは神の恵みとして重要な資源となったようです。

1990年の推定生息数は5200頭、2022年の推定生息数は12200頭と2.3倍に増加しています(4)

(4)広報誌ほっかいどう 2024年8月号

ヒグマによる被害

ヒグマによる農業被害額は年間2億円(5)で、年々増加傾向にあります。
家畜の飼料となるデントコーンの食害が主な被害です。
また近年では人との距離が近くなったヒグマが、偶発的に人身事故を起こす事例が増えています。
2022年12月31日にはKEETSアトリエショップの隣の敷地に出没し、私たちも恐怖を覚えました。

元々ヒグマの棲息域に開拓で開発が入り、必然的に生ずる人とのあつれきに対して駆除一辺倒の対策(春グマ駆除など)が取られ、その結果ヒグマの個体数は激減し、また人を恐れるようになったヒグマは人との距離をとり、結果として被害は減りました。
その後動物保護の観点から春グマ駆除やくくりわなの使用などが禁止されると、ヒグマの分布数は大きく回復してきています。
現在では、電気柵や有刺鉄線などの防除策や追い払いなど、クマと人とのゾーニング(棲み分け)対策が基本方針となっています(6)
しかしながら、ゾーニング対策を講じてもなお問題となる個体が発生、またはその恐れがある場合はその有害性を行動内容から的確に判断し、最終的には捕獲駆除の対策が取られます。

(5)笹山学/梅谷一朗.鳥獣害を知って防ごう
(6)さっぽろヒグマ基本計画2023

KEETSの取り組み

捕獲駆除されたエゾシカやヒグマは、農林水産省の取り組みもあり、肉については道産ジビエやペットフードとして食用への利活用が進んでいますが、原皮の利活用はコストもかかるため大半は廃棄処分されているのが現状です。

KEETSでは、やむを得ず捕獲駆除されたエゾシカやヒグマなど野生鳥獣の尊厳ある生命を一頭でも一部でも無駄にしたくないという想いから、洗練された皮革製品に転生させる「KEETSジビエレザープロジェクト」に取り組んでいます。

ジビエレザーについて

エゾシカやヒグマは誰からも管理されずに山林で自由に生きてきた野生生物であり、生存している間に負った傷や虫食い、シワやシボの入りかた、革の厚さや色のムラ、血管の痕など個体によって様々です。プロダクトにはこれらの"あと"が残ります。

北海道の山林で確かに命を全うした証として想いを馳せていただき、ご理解を頂けますようお願い申し上げます。

レザーの風合いを生かすため、表面加工は最小限に留めています。摩擦や水濡れによって色落ちや色移りする可能性がございますので、何卒ご注意下さい。

皮から革へ加工することを「鞣す」と言います。
野生生物の場合は、管理された家畜である牛と違い、その鞣し加工も技術と手間がかかります。

また駆除捕獲されるエゾシカやヒグマは必要最小限であり、皮革に生まれ変わるのはそのごく一部であることから、ジビエレザーの供給は大変不安定です。
KEETSではその中でもさらに厳選した個体のみの使用に限定しているため、本製品は大変稀少なプロダクトとなります。

ジビエレザーならではの独特な物理的特性により、通常の牛革製品に比べ、生産に手間と時間やコツを要します。
よって牛革製の同商品よりも販売価格が高くなる傾向がございます。
特にヒグマレザーは大変希少であり高価となります。何卒ご理解下さい。